陰陽の気天にあつて、流行して滞らざれば、四時よく行はれ、百物よく生(な)る。偏にして滞れば、流行の道ふさがり、冬あたたかに夏さむく、大風・大雨の変ありて、凶害をなせり。人身にあっても、またしかり。気血よく流行して滞らざれば、気つよくして病なし。気血流行せざれば、病となる。その気上に滞れば、頭疼・眩暈となり、中に滞ればまた腹痛となり、痞満となり、下に滞れば腰痛・脚気となり、淋疝・痔漏となる。この故によく生を養ふ人は、つとめて元気の滞なからしむ。
一年を通じて天の気は、万物を育み生成する。天候不順は、凶害を引き起こす。
人間の血気の流通もまた同じである。
血気を流通させることで健康は保たれ健康の秩序が崩れれば、病となる。
気上に滞れば、頭疼・眩暈
気中に滞ればまた腹痛となり、痞満となり
気下に滞れば腰痛・脚気となり、淋疝・痔漏となる。
人間は常に水を飲み、火を食うて生きて居る。物を煮るには必ず火と水とを要する。
水の中にも火があり、火の中にも水が含まれて居る事は云ふまでもない事である。
『玉鏡』「水と火を食ふ」
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